アワビと並ぶ磯の代表的な漁獲物。典型的な巻き貝で棘と蓋があるのが特徴。伊豆半島ではほとんどの個体に棘があるが、棘のない個体もいる。棘のあるなしについては、日蓮にちなんだ次のような伝説がある。鎌倉時代、日蓮上人があるところに上陸した際、道案内をしていた漁師がサザエの棘で足に怪我をしてしまった。これを哀れんだ上人が祈祷によってサザエの棘を封じて以来、その沿岸のサザエには刺がなくなったという。伊豆半島では、春から夏にかけて潜水漁で、秋から冬にかけて刺し網で漁獲される。夏が産卵期。大発生することがわかっており、漁獲量の変動は大きい。
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